片頭痛急性期薬|天白区の脳神経外科|たけもと脳神経外科

片頭痛急性期薬 ACUTE-THERAPY

片頭痛の痛みから早く解放されるために

片頭痛が起きると、仕事や家事など日常生活に大きな支障が出てしまいます。「いつもの頭痛だから」と市販薬で我慢したり、痛みがピークに達するまで耐えたりしていませんか?。

当院の頭痛外来では、患者さんお一人おひとりの痛みの強さやライフスタイルに合わせて、最適な「急性期治療薬(痛みを鎮めるお薬)」を処方しています。ここでは、片頭痛のお薬の選び方と、それぞれの特徴について分かりやすく解説します。

片頭痛のお薬には様々な種類があり、「誰にでも一番効く万能薬」はありません。当院では、以下の基準を総合的に判断し、患者さんと相談しながらお薬を選択・調整していきます。

処方薬の選択基準:あなたに合うお薬をどう選ぶか?

① 痛みの強さと進行の早さ

軽い痛みか、生活に支障が出る強い痛みか。痛みが一気にピークに達するか、徐々に強くなるか。

② 随伴症状(吐き気など)の有無

頭痛と一緒に吐き気や嘔吐があるか。胃腸の動きが落ちているか。

③ お薬の剤形(飲みやすさ)

錠剤、水なしで飲める口腔内崩壊錠(OD錠)、点鼻薬、注射薬など、どのタイプが使いやすいか。

④ 過去のお薬の効き目と副作用

これまでに使ったお薬の効果や、眠気・めまいなどの副作用が出やすかったか。

⑤ 持病の有無

高血圧や心血管疾患などの基礎疾患があるか(一部のお薬は使用できない場合があります)。

主な急性期治療薬の特徴と効果

主な片頭痛のお薬は、大きく分けて以下の5つのタイプがあります。症状や体質に合わせてこれらを使い分けます。

1. アセトアミノフェン

特徴:

脳の痛みを伝える神経に働きかけて痛みを和らげます。胃腸への負担が少なく、比較的安全性が高いのが特徴です。
頭痛の改善のためには、解熱剤として使用する際よりも高容量(体重10㎏あたり50~75㎎)の内服量が必要です

効果:

軽度の片頭痛に対して効果を発揮します。

こんな方へ:

痛みがそれほど強くない方、胃が荒れやすい方やNSAIDsが体質に合わない方によく処方されます。

2. NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)

特徴:

ロキソプロフェンやイブプロフェン、ナプロキセンなどが含まれます。痛みを引き起こす炎症物質の発生を抑えるお薬です。

効果:

軽度〜中等度の片頭痛に対して、痛みが本格化する前の初期段階で服用するとよく効きます。

こんな方へ:

初期〜中等度の頭痛に対して広く処方されます。胃に負担がかかることがあるため、必要に応じて胃薬と一緒に処方します。

3. トリプタン系薬剤(片頭痛の特効薬)

特徴:

痛みの原因となる「広がった脳の血管」を元の太さに戻し、神経の炎症を抑える、片頭痛専用のお薬です。現在、日本国内では5種類の薬剤が認可されています。鎮痛効果と安全性において信頼のおける薬剤ですが、まれに「眠気やだるさ」「息苦しさ」などの副作用が出現することがあります。

効果:

中等度〜重度の片頭痛に高い効果を示します。ズキズキとした痛みが本格化してきたタイミングでも効果を期待できます。

こんな方へ:

一般的な鎮痛薬(アセトアミノフェンやNSAIDs)では効かない強い痛みにお悩みの方。

※薬剤によって、「即効性がある」「効果が長持ちする」「再発しにくい」などの個性があるため、合わない場合は別のトリプタンに変更することで劇的に効くことがあります。

4. ジタン系薬剤(新しい選択肢:レイボー)

特徴:

近年登場した新しいメカニズムのお薬です。血管を収縮させる作用を持たずに、神経に直接働きかけて痛みを鎮めます。眠気と倦怠感の副作用の発現率が高いため、就寝前に内服する使い方をすることが多いです。

効果:

中等度〜重度の片頭痛に効果を発揮します。

こんな方へ:

心疾患や脳血管障害などの持病があり、トリプタン系薬剤が使えない方にも処方可能です。

5. ゲパント系薬剤(最新世代の特効薬:ナルティーク)

特徴:

さらに新しく登場した最新のお薬です。片頭痛の痛みを引き起こす原因物質「CGRP」の働きを直接ブロックします。トリプタンのように血管を収縮させる作用がありません。副作用もほぼなく非常に良い薬剤ですが、新薬であり薬価が高い(3割負担の方で1錠が約1000円ほど)ことが難点です。

効果:

中等度〜重度の片頭痛に対して速やかに痛みを鎮めます。また、片頭痛発作の予防効果もあるため、発作の再燃予防も期待できます。

こんな方へ:

トリプタン系薬剤で効果が不十分だった方や、副作用(胸や首のつかえ感など)が出やすかった方。また、心疾患などで血管収縮作用のあるお薬が使えない方にも、新たな選択肢として処方可能です。水なしで飲めるOD錠であり、外出先でも素早く服用できます。

+α 吐き気止め(制吐薬)

片頭痛の発作中は胃腸の働きが低下し、吐き気を伴うことが多くなります。吐き気止め(プリンペランやナウゼリンなど)を一緒に飲むことで、不快感を和らげるだけでなく、痛み止めの胃腸からの吸収を良くする効果もあります。

お薬を飲む際の「2つの重要ルール」

片頭痛の治療薬を最大限に活かすためには、飲み方が非常に重要です。

「痛くなってきたら、早めに飲む」

我慢して痛みがピークに達してからでは、お薬の十分な効果が得られにくくなります。「これは片頭痛が来るな」と感じたタイミングや、痛みが軽いうちに服用するのが効果的です。

「飲みすぎには注意(薬物過多による頭痛を防ぐ)」

痛みが不安で月に何度も痛み止めを飲んでいると、脳が痛みに敏感になり、かえって頭痛がひどくなる「薬物過多による頭痛」を引き起こす危険があります。急性期治療薬の使用は「月に10日以内」を目安としましょう。

痛みをコントロールしづらい

痛みの回数が多くてお薬を飲む頻度が高い(月に4回以上頭痛がある)方や、痛み止めの効果をあまり感じられない方には「予防療法(内服薬や注射薬)」をご提案しています。痛みを未然に防いだり、痛みの強度を弱くさせる効果が期待できます。

お薬が効かない、飲むタイミングが分からないなど、頭痛でお悩みの方は、ぜひ一度たけもと脳神経外科にご相談ください。一緒に最適な治療法を見つけていきましょう。